たまりば

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2014年03月11日

一般質問原稿

3月11日に市議会で一般質問を行いました。

質問の件名と要旨は、
1 京王線連続立体交差事業について
(1)線路跡地について
(2)確認書について
(3)駐輪場について
(4)協定について
(5)今後の連立事業について

2 「協働」のまちづくりについて
(1) 基本的な考えについて
(2) 具体的な事例について
(3) まちづくりにおける「協働」について

原稿は次の通りです(議事録と内容が多少異なる場合があります。)


今回は、「京王線連続立体交差事業について」と「協働のまちづくりについて」、大きくはこの2点について、一括質問方式で質問をさせていただきます。
なお、質問の順番が一部前後します。また、行政用語ではなく、市民にわかりやすい言葉を使いますが、ご了承をお願いいたします。

(1)線路跡地について
それでは、京王線連続立体交差事業について、まず、線路跡地について伺います。
線路跡地の利用については、確かに「中心市街地まちづくり総合計画」で市が利用することを位置づけています。しかし、物を買う時は、実際に買う段になって、財布と相談しながら、いくらでどのくらい買うのかを決めるのが当たり前ではないでしょうか。「使いたい」と「お金を払って取得すること」は違います。取得する価格が明らかになって初めて費用対効果が検証できるのです。ましてや、議会には今回初めて示されましたが、市民には未だ示されていないのです。
Q.改めて、線路跡地の利用方針と取得価格を市民に示して、納税者に意見を求めるべきではないのでしょうか。お考えをお聞かせください。

さて、地下への出入り口部分の「端部」は明らかに鉄道のための施設です。土被り(つちかぶり)が浅いため使い勝手が悪く、蓋掛け(ふたがけ)部分の老朽化などを考えると、当然活用対象から除外すべきです。
Q.公租公課対象の土地は他に求めるべきではないのでしょうか。なぜ無理矢理活用しようとするのでしょう。京王電鉄がビルを建てようとしている3カ所の土地を除き、すべての土地を取得しようとする市の姿勢が理解できません。すべての土地を取得しなければならない理由は一体何なのでしょうか。お尋ねします。


(3)駐輪場について
次に駐輪場についてお聞きします。駐輪場に関する全体の事業計画予算の金額が示されたのは、つい先日の3月4日、自由民主党創政会の鮎川幹事長が代表質問で線路跡地について聞く2日前でした。私も今回の一般質問で駐輪場事業の総額を明らかにしてこなかった理由を聞く予定でした。今まで何度も資料請求してきたにもかかわらず全くもたらされたなかった情報がここにきて急に提供されるとは、相も変わらない情報提供のあり方に不信感を抱かざるを得ません。

さて、調布駅南口駅前広場の地下に建設が予定されている駐輪場の事業費は18億6千万円、約19億円です。1,900台収容なので1台あたり何と100万円もかかります。一方、調布駅南東地区再開発ビルの地下1階には800台の駐輪場を作るお考えの様です。ここにはかつて水道庁舎があり、権利変換時の資産価値は約6億円、駐輪場予定地の地下1階部分は2億7千万円です。駅前一等地の再開発ビルの権利床を売ったり貸したりすればお金を生むのに、なぜほとんどお金を生まない駐輪場にしなければならないのでしょうか。
Q.あえて多額な税金を投入して駐輪場を線路跡地以外に求める理由は何でしょうか。お答えください。

鉄道事業者に鉄道利用者のための駐輪場の設置が義務ではなく努力義務となっているのは、駅周辺に土地を求めることが難しいことと、求めた場合高価なものとなり運賃に反映される可能性があるからです。しかし、連続立体交差事業の場合は別です。なぜならば、新たに膨大な線路跡地が生まれるからです。鉄道事業者が駐輪場を跡地内に整備するのは極めて当たり前なことではないでしょうか。小田急線と東急目黒戦、最近連立事業が完成したこの2路線は、いずれも線路跡地に鉄道事業者自らが駐輪場を設置しています。
Q.なぜ、同じことが京王線と調布市にはできないのでしょうか。調布市のみが鉄道事業者に代わり税金を投入し駐輪場を作ってあげなければいけない理由は何なのでしょうか。京王が作れば市の持ち出しはゼロ、3月4日に市が提出した資料によると、市が作れば投入される税金相当額は19億円+2億7千万円+11億5百万円+αで計約35億円前後と思われます。京王と市、どちらが作るべきなのか市民に問うべきではないのでしょうか。

さて、先日の自由民主党創政会の代表質問の答弁の中に不思議な答弁がありました。「駐輪場の立地について、駅周辺における空地の確保や鉄道敷地への重層構造化などを検討した結果うんぬん」という答弁です。
Q.駅前広場の地下に設置することが妥当であるとの根拠になっているようですが、この検討は一体いつなされ、検討結果はいつ議会に報告されたのでしょうか。


(2)確認書について
次に確認書について伺います。
確認書は議会と市民に内緒、無断で11年前に締結されました。だから、議員としては、何も聞いていないのですから「白紙撤回」と言うこともできますが言いません。
さて、昨年12月以来、全員協議会や中心市街地基盤整備等特別委員会での理事者の答弁は食い違っています。部長は「協議内容をまとめた議事録的なもの」とし、副市長は「確認書が京王電鉄の事業着手の背中を押した」としています。
確認書は京王電鉄から申し出があって作成された公文書です。地上利用範囲と費用負担の上限について市と京王が合意した内容であり、さらには京王側が提示した上限額67億4千万円の積算根拠を実質市が認めたことを意味する極めて重要な文書であることは明らかです。
また、この間に、「法的根拠はないものの、京王側は確認書が効力を有する文書であると認識している」との答弁もありました。
Q.確認書に対する京王電鉄の認識を含め、確認書の存在の意味合いについて市の見解を改めてお伺いします。

さて、京王電鉄がビルを建てようとしている3カ所の土地を除いたすべての土地を市は取得しようとしています。さらには、京王に変わって市が駐輪場をつくってあげようともしています。
Q.これらのことを市がひたすら履行しようとしているのは、事実上、確認書で京王と約束してしまっているからではないのでしょうか。


(4)協定について
続いて、協定についてお伺いします。今まで述べてきた点は何ら理解するにいたっていません。
Q.京王電鉄との協定はすべての計画と事業費を明らかにし、議会、特に市民に問うてから、結ぶべきではないのでしょうか。お考えをお聞かせください。


(5)今後の連立事業について
次に、今後の連立事業についてお伺いします。今、事情により毎朝駅頭であいさつ運動をしていて、市内9駅を1巡しました。鉄道が地下化された調布・布田・国領駅では開かずの踏切がなくなった効果がはっきりと現れています。
一方、柴崎駅とつつじヶ丘駅に立っていると、開かずの踏切の状況は、ダイヤ改正の影響で以前よりも深刻なようです。この状況が解消されるは何十年後になるのか不安になります。

東京都の踏切対策基本方針で柴崎駅とつつじヶ丘駅が連立範囲から外された時、普通の市長なら、議会や市民と協働・共闘したり、地元の衆議院議員や都議会議員等と連携したり、様々な方法で阻止しようとするはずです。しかし、市長が必死に抵抗した記憶がありません。
Q.両駅が連立範囲から外されそうとなった時、市長はあっさりと認めてしまったのでしょうか。阻止するために具体的にどのような努力をしたのでしょうか。お聞かせください。

Q.そして、外されることが明らかになった時、地元住民にどのように説明したのでしょうか。教えてください。

さて、現状を放っておいていいわけがありません。改めて連立事業をやるのかやらないのか、市は最終的に判断をしなければなりません。やる場合は、今から膨大な事業費に対応しなければならないはずです。やらない場合は連立によらずに、人と自転車の安全・安心な通行、車、特に緊急車両の安定した走行を確保しなければなりません。
Q.市が本気で連立事業をやる気があるのかないのか教えて下さい。

市内9駅の中で「開かずの踏切の解消」「橋上駅舎」「駅前広場」、この3点がいずれもなされていないのは、柴崎駅だけです。同じ納税者の立場なのに柴崎駅周辺住民だけが納税に対する恩恵がないとも言えます。
Q.この現状をどう認識しているのでしょうか。今後、柴崎駅周辺の対策を具体的にどのように進めていくお考えなのでしょうか。


続いて、大きな質問の2点目、協働のまちづくりについて伺います。
(1)基本的な考えについて
地方分権、情報開示、市民参画などの波は、行政と市民のあり方を今までの一方的なものから、お互いに助け合い協働していく関係へと変えつつあります。
これからは、行政と市民の努力次第、言い換えれば協働のあり方次第で、住みやすいまちにも住みにくいまちにも、災害に強いまちにもそうでないまちにもなるのではないのでしょうか。

まず、協働についての基本的なお考えについてお聞きしますが、協働と言っても、教育、福祉、環境など様々な分野にわたります。そこで、防災・減災の分野にしぼって伺います。 
3月11日に東日本大震災が発生してから、今日で3年が経ちました。マグニチュード9.0、千年に一度の被災規模と言われるこの大震災は、未曾有の被害をもたらしました。警察庁によると、平成26年2月10日時点で、震災による死者は15,884人、行方不明者は2,636人となっています。
亡くなった多くの犠牲者のためにも、私たちはこの震災から学んだ多くの教訓を生かして、災害に強いまちをつくらなければならないと強く思います。
そのためにも、自助・共助・公助が協働で実践されて行かなければならないと考えます。
公助について伺います。
昨年の12月に防災行政無線の個別受信機の不具合が発覚しました。きっかけは、学校給食のアレルギー事故についての長友市長のメッセージの送信でした。公立小中学校を始め公共施設93施設135台のうち、3分の1にあたる45台が不具合だったことは、市の危機管理体制に疑問を持たざるを得ません。
また、複数市と1対1で相互災害時支援協定を締結することについて、平成23年第3回定例会で一般質問しましたが、いっこうに進んでいるようには見えません。一体どうなっているのでしょうか。
一方、市民はこの間、いつやってくるかわからない首都直下地震、あるいは立川断層を震源とする地震に備えて、自助・共助をそれぞれ充実させてきました。
3.11以降、全国の自治体は首長のリーダーシップのもと、防災力の強化に取り組んでいます。長友市長は、東日本大震災以降何をやってこられたのでしょうか。
Q.自助・共助と協働して行ってきた公助について伺います。

東日本大震災では、市内の多くの団体が被災地の支援活動を行ってきました。
調布市社会福祉協議会は、岩手県遠野市を拠点に岩手県沿岸部の被災地を支援。今年の7月には第31期の派遣が予定されています。
調布市歯科医師会は、医療救護班を石巻市と女川町(おながわちょう)の避難所45カ所に派遣し、口腔ケアを中心に活動しました。
味の素スタジアム避難所のボランティアを中心に市民の有志20名ほどがつくった団体、「調布から!復興支援プロジェクト」は、被災地への物的支援の他、石巻市の石ノ森萬画館に対する支援、津波で散乱してしまった写真やアルバムなど、被災者にとってかけがえのない宝物をきれいにして持ち主に返す活動などを行ってきました。
こうした様々な団体が行って(おこなって)来た支援活動の情報を私たちはどこまで知っているのでしょうか。
災害支援に行ったことのある多くの人が思うことがあります。
一つは、百聞は一見に如かず、現地に行かなければ実態は分からないということです。そして、被災地で見たこと、聞いたこと、感じたこと、言い換えれば、学んだこと、経験したことを一人でも多くの人に伝えたいと思うことです。
情報が共有できなくては教訓を生かすことができないのです。お互いが情報交換をすることによって、支援がより効果的になることもあるでしょう。
しかし、現実は、同じ市内なのに、誰が、あるいはどういった団体がどこでどのような活動をしているのか情報がありません。
一方、今回の大震災では、調布市内でも味の素スタジアムに避難所が開設されたり、帰宅困難者の対応に追われたり、市民も職員も様々な体験をしました。
被災地や市内での貴重な経験を記録して、教訓を後世に伝えることは大切なことではないでしょうか。
Q.こうした記録を残す意義について、平成23年第3回定例会の一般質問でお聞きしました。その後どうなったのでしょうか。
あわせて、活動している団体が活動の報告や情報交換ができる場を市が提供することも協働の一つのあり方ではないでしょうか。お考えをお聞きします。



(2)具体的な事例について
次に、具体的な事例として、飛田給駅南口の計画都市道路3・4・33号線についてお伺いします。
先に整備された飛田給駅北口のまちづくりは、市民と市が協働して行われたと評価しています。歩道のメトロレンガや街路灯のデザインは住民との話し合いの結果、街路樹の八重桜は住民アンケートで決められました。
3・4・33号線に関して、初期段階では何回も説明会が行われました。障害者と健常者が一緒に歩いてバリアフリー度を検証する「地域のまち歩き」も複数回行われ、地元住民から要望書も出されました。住民は北口の時と同じように、南口でも協働でまちづくりが進むものと期待していました。しかし、ここ数年はなぜか何の説明会も開かれないまま推移してきました。この間、地元自治会、商店会、障害者の方などとの個別の意見交換会は1度もなされませんでした。
ところが、昨年9月、突然、住民に対して市による工事概要説明会が行われました。事業が3年遅れることが報告され、計画図が示されましたが、驚くことに、計画図の中に地元の要望が一つも入っていなかったのです。
説明会では「誰のために道路をつくるんだ」との罵声も飛びました。地元住民を無視したままで、計画を進めていいのでしょうか。
一方、この計画は、スポーツ祭東京の開幕に合わせて完成する予定でした。「市長自身が商店街を訪ね、事業協力を依頼した」と商店会長さんは語っています。多くの商店主は、地元発展のためにと泣く泣く事業に協力し、これを機会に商売を引退した人も少なくありません。「3年延びるのだったら、あと2年商売できた」と憤る元商店主さんもいます。

Q.計画を市の都合と事情で一方的に遅らせたのは無責任ではないのでしょうか。障害者を含む地元住民や商店主の信頼を裏切る結果となったことを市長はどう思われるのでしょうか。お答えください。

また、地元住民を無視したままで、計画を進めてはいけません。
Q.3年延びたのであれば、この期間に原点に返って「市民との協働での道づくり」を改めて行うべきではないのでしょうか。ご見解をお聞かせください。


(3)まちづくりにおける協働について
最後に、まちづくりにおける協働について伺います。
まちづくりにおける市と市民との協働を次のステージに進めるためには、情報のあり方を大きく変える必要があると考えます。
具体的には、市は積極的に情報を市民に提供すること、さらには市民同士が情報発信や情報交換をして情報を共有する場を市が提供することです。
議員のみなさんの中で、ブログやFacebook等で情報を発信しておられ方は少なくないと思います。
私も、行政情報と地域情報を少しでも多くの市民に知ってもらいたいがため、ブログ、Facebook、YouTubeで発信してきました。
動画共有サービスYouTubeでは、成人式、消防団出初式、多摩川自然情報館内覧会、布田・国領駅前広場検討報告会、などの市の事業の他、おらほせんがわ夏まつり、サマーフェスティバルin国領などの地域情報も発信してきました。
始めたのには、理由があります。
市の事業も地域の催し物も参加した一部の人は知っているもののほとんどの市民は知らないことが実態だったからです。
地球の裏側のことはテレビや新聞で知っているのに、市内で起きていることを知らないことが私には納得ができませんでした。
そこで、始めた訳ですが、車のボンネットをろくに開けたことがない、電気の交流と直流の違いがよく分からない機械音痴の私にできているのです。私にできると言うことは多くの人にできることの証明だと思っています。ましてや市ができない訳がありません。

すでに、羽村市は「テレビはむら」と銘打って市のホームページで動画配信を、
武蔵野市はYouTubeを利用して、市の施策や事業などを紹介しています。
「映画のまち」調布なのですから、動画の配信にこだわっても良いのではないでしょうか。
Q.積極的に動画を使っての行政情報や地域情報の配信についてのお考えをお聞きします。

次に、市民同士が情報発信や情報交換をして情報を共有することについて伺います。
調布市はTwitterをおこなっていますが、行政からの一方通行にとどまっている様です。
三鷹市は地域SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「ポキネット」で、パソコンやスマートフォン、携帯電話、タブレット端末など、インターネットにつながっている環境であれば、いつでもどこでも市民同士が情報発信・情報交換をすることができるようになっています。
一方、多くの調布市民がブログ、Facebook、Twitterなどで情報を発信しています。
SNSを通して市民同士が積極的に情報交換をすることにより、やがて市民同士が分からないことを教えあったり、まちづくりに関心を持ったりすることにも繋がっていくことでしょう。
また、調布版地域SNSをつくる際に重要なことは、市のホームページ、調布FM、ケーブルテレビ、地域情報ポータルサイトのちょうふどっとこむ、地域情報誌182chなどとしっかりとリンクすることにより、地域SNSが市内の情報ステーションの役割を担うことです。
Q.このように市民が情報を共有するために調布版地域SNSを立ち上げる、もしくは立ち上げを支援するお考えについてお聞きします。

質問は以上です。ご答弁をよろしくお願いします。

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    Posted by 大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ) at 23:02│Comments(0)今日の出来事市議会
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