2012年07月05日
市報「市長コラム」休載騒動
市報「ちょうふ」の市長コラム「手をつなぐ樹」の休載騒動は波紋を広げました。
発端は、市長が6月20日号で突然休載宣言を行ったことです。
通常、市長コラムは第1面最下段の1段です(下写真は6月5日号)。
6月20日号の休載宣言は、第1面と第2面の2ページに渡り、通常の倍のスペースを使って書かれました。
その内容は・・・
【休載させていただきます】
早いもので、この市長コラム欄を担当させていただいてからまもなく10年になります。200回近く拙文をお読みいただいた市民の皆様には心から感謝申し上げます。私としては、その間、記述した内容について多くの方からさまざまなお便りもいただき、大変有難く存じております。
10年前、私は本欄の執筆を開始するにあたって、参考までに、他の自治体の同様の欄における各首長の記載内容を数多く拝見しました。その結果、それらの多くが市報の他の記事(市が取り組む事業や市内で開催されたイベントの紹介)と同じような記述であることを知るところとなりました。そしてその時、もし私が担当させていただくのならば、一般の市長コラムとは多少異なるかもしれないが、もう少し市長である自分の姿を知っていただくような内容も盛り込んでいきたいと思った次第です。
それは、日常親しくお話する市民の方の数が極めて限られるからです。どうでしょうか。私が名前を存じ上げて会話をさせていただいた市民の方はこの10年間ではたして22万人中1000人に及んだでしょうか。それゆえに、私はこのコラムを通じて、現在に至るまで人生の折々に感じたことなどにつき、ときにわが生い立ちにも触れながら語らせていただき、自分自身の思いを少しでも多くの市民の方に知っていただきたいと念願してまいりました。
また、私の記述は、必ずしもその時々の市政に関係のない、他愛ない内容も含んでおります。それは、この閉塞(へいそく)感に覆われる時代だからこそ、ときにほのぼのとするようなエピソードを投げかけさせていただきたい。加えて、まちの様相が一変する今だからこそ、この調布に自分が子供時代を過ごしたまちをなぞらえて、昭和30年代頃までの高度成長以前の日本に感じるそこはかとない郷愁の念を語らせていただきたい、と思ってきたからです。
しかし、議会においてある議員からそのような姿勢にご批判を受けました。「貴重な市報の1面は市政情報を優先すべきである」。また、「市政に直接関係ないことについて、しかも、ときにエッセイ的に記述することはいかがなものか」、などのご指摘です。
ついては、誠に恐縮ながら現在の市長コラムに関する賛否のご意見を皆様にお伺いさせていただきたいと存じます。執筆開始時から、批判を受けた際には市民のご判断を仰ごうと自分では決めておりました。その結果、少なくとも7割のご賛同が得られなければ、この「手をつなぐ樹」の欄を廃止させていただきます。本号発行後、1カ月以内にご意見をお寄せいただければ幸いに存じます(註)。何卒よろしくお願い申し上げます。
註=7月20日(金曜日)(必着)までに、恐縮ながら氏名、住所を記載の上、
郵送(市役所市民相談課宛)、ファックス(042-441-1199)、
もしくは電子メール(mail001@city.chofu.tokyo.jp)にてご意見をお寄せ下さい。
調布市長 長友貴樹
簡単に言えば・・・
市長コラムを通じて、自分自身の思いを市民に知ってもらいたいと念願してきた。
しかし、ある議員から批判を受けた。
そこで、市長コラムに関する賛否の意見を伺いたい。
7割のご賛同が得られなければ、廃止する。
といったところでしょうか。
ちなみに、「ある議員」は私ではありません。
この件は、マスコミに大きく取り上げられました。
TBSテレビの「朝ズバッ!」でも取り上げられたそうです。
全国の都道府県、区市町村で広報紙を出していて、その多くに首長のコラムが載っています。
しかし、首長が突然休載宣言をするなどと言うことを聞いたことがありません
しかも、次の点で問題を抱えていると、私は思っていました。
①休載の理由は「ある議員から批判を受けたから」。公的ではなく私的なもの。
②議員の発言が気に入らないと、市報で市民に賛否を求める市長の姿勢はいかがなものか。
③市報では市長の一方的な主張のみ。市報以外も含め、当該議員の説明・反論の場が何ら設けられていない。
④「賛成しなければやめちゃいますよ」と言われれば、「やめないで」と言うのが人情。このような「あおり」的手法はどうなのか。
⑤「7割の賛同が得られなければ廃止」としているが、「7割」の検証は誰が行うのか。
⑥市長が広報課長に紙面変更を指示したのは、割り付け終了後。市長コラムの犠牲になり、飛んでしまった原稿はないのか。
などです。
いきなり「休載宣言」をした市長は、次の7月5日号で、突然「再開宣言」をしました。
休載宣言は一体なんだったのでしょうか。
自分で「7割以上の賛成」と見栄を切っておきながら、一方的な判断による再開です。
今、調布市は、郷土博物館、スポーツ振興課、緑と公園課の職員による「不適正な事務処理」が相次いで発覚し、市職員の責任感・倫理観、職場環境が問われている重要な時期です(2012.7/2ブログ「不適正な事務処理最終報告」)。
私的感情をコントロールできず、無理矢理、市報の紙面を変更させる様な「独り相撲」を取っている余裕などないはずです。
しかも、この「独り相撲」は市民を巻き込みました。
今回の市長の行為は理解に苦しみます。
「市長自ら不適正な事務処理」と指摘されても仕方がないのでは・・・。
発端は、市長が6月20日号で突然休載宣言を行ったことです。
通常、市長コラムは第1面最下段の1段です(下写真は6月5日号)。
6月20日号の休載宣言は、第1面と第2面の2ページに渡り、通常の倍のスペースを使って書かれました。
その内容は・・・
【休載させていただきます】
早いもので、この市長コラム欄を担当させていただいてからまもなく10年になります。200回近く拙文をお読みいただいた市民の皆様には心から感謝申し上げます。私としては、その間、記述した内容について多くの方からさまざまなお便りもいただき、大変有難く存じております。
10年前、私は本欄の執筆を開始するにあたって、参考までに、他の自治体の同様の欄における各首長の記載内容を数多く拝見しました。その結果、それらの多くが市報の他の記事(市が取り組む事業や市内で開催されたイベントの紹介)と同じような記述であることを知るところとなりました。そしてその時、もし私が担当させていただくのならば、一般の市長コラムとは多少異なるかもしれないが、もう少し市長である自分の姿を知っていただくような内容も盛り込んでいきたいと思った次第です。
それは、日常親しくお話する市民の方の数が極めて限られるからです。どうでしょうか。私が名前を存じ上げて会話をさせていただいた市民の方はこの10年間ではたして22万人中1000人に及んだでしょうか。それゆえに、私はこのコラムを通じて、現在に至るまで人生の折々に感じたことなどにつき、ときにわが生い立ちにも触れながら語らせていただき、自分自身の思いを少しでも多くの市民の方に知っていただきたいと念願してまいりました。
また、私の記述は、必ずしもその時々の市政に関係のない、他愛ない内容も含んでおります。それは、この閉塞(へいそく)感に覆われる時代だからこそ、ときにほのぼのとするようなエピソードを投げかけさせていただきたい。加えて、まちの様相が一変する今だからこそ、この調布に自分が子供時代を過ごしたまちをなぞらえて、昭和30年代頃までの高度成長以前の日本に感じるそこはかとない郷愁の念を語らせていただきたい、と思ってきたからです。
しかし、議会においてある議員からそのような姿勢にご批判を受けました。「貴重な市報の1面は市政情報を優先すべきである」。また、「市政に直接関係ないことについて、しかも、ときにエッセイ的に記述することはいかがなものか」、などのご指摘です。
ついては、誠に恐縮ながら現在の市長コラムに関する賛否のご意見を皆様にお伺いさせていただきたいと存じます。執筆開始時から、批判を受けた際には市民のご判断を仰ごうと自分では決めておりました。その結果、少なくとも7割のご賛同が得られなければ、この「手をつなぐ樹」の欄を廃止させていただきます。本号発行後、1カ月以内にご意見をお寄せいただければ幸いに存じます(註)。何卒よろしくお願い申し上げます。
註=7月20日(金曜日)(必着)までに、恐縮ながら氏名、住所を記載の上、
郵送(市役所市民相談課宛)、ファックス(042-441-1199)、
もしくは電子メール(mail001@city.chofu.tokyo.jp)にてご意見をお寄せ下さい。
調布市長 長友貴樹
簡単に言えば・・・
市長コラムを通じて、自分自身の思いを市民に知ってもらいたいと念願してきた。
しかし、ある議員から批判を受けた。
そこで、市長コラムに関する賛否の意見を伺いたい。
7割のご賛同が得られなければ、廃止する。
といったところでしょうか。
ちなみに、「ある議員」は私ではありません。
この件は、マスコミに大きく取り上げられました。
(毎日新聞 6月22日)
(東京中日スポーツ 6月22日)
TBSテレビの「朝ズバッ!」でも取り上げられたそうです。
全国の都道府県、区市町村で広報紙を出していて、その多くに首長のコラムが載っています。
しかし、首長が突然休載宣言をするなどと言うことを聞いたことがありません
しかも、次の点で問題を抱えていると、私は思っていました。
①休載の理由は「ある議員から批判を受けたから」。公的ではなく私的なもの。
②議員の発言が気に入らないと、市報で市民に賛否を求める市長の姿勢はいかがなものか。
③市報では市長の一方的な主張のみ。市報以外も含め、当該議員の説明・反論の場が何ら設けられていない。
④「賛成しなければやめちゃいますよ」と言われれば、「やめないで」と言うのが人情。このような「あおり」的手法はどうなのか。
⑤「7割の賛同が得られなければ廃止」としているが、「7割」の検証は誰が行うのか。
⑥市長が広報課長に紙面変更を指示したのは、割り付け終了後。市長コラムの犠牲になり、飛んでしまった原稿はないのか。
などです。
いきなり「休載宣言」をした市長は、次の7月5日号で、突然「再開宣言」をしました。
休載宣言は一体なんだったのでしょうか。
自分で「7割以上の賛成」と見栄を切っておきながら、一方的な判断による再開です。
今、調布市は、郷土博物館、スポーツ振興課、緑と公園課の職員による「不適正な事務処理」が相次いで発覚し、市職員の責任感・倫理観、職場環境が問われている重要な時期です(2012.7/2ブログ「不適正な事務処理最終報告」)。
私的感情をコントロールできず、無理矢理、市報の紙面を変更させる様な「独り相撲」を取っている余裕などないはずです。
しかも、この「独り相撲」は市民を巻き込みました。
今回の市長の行為は理解に苦しみます。
「市長自ら不適正な事務処理」と指摘されても仕方がないのでは・・・。
Posted by 大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ) at 23:01│Comments(0)
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