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2018年03月22日

免許証「臓器提供意思表示欄」

府中運転免許試験場に行って、運転免許証を更新してきました。
免許証「臓器提供意思表示欄」


新しい免許証をもらいましたが、免許証の裏に「臓器提供意思表示欄」があるのをご存知ですか?
免許証「臓器提供意思表示欄」


日本では、臓器の移植希望者は多いのに、実際に提供された方はとっても少ないってご存知ですか?

(資料:日本臓器移植ネットワーク

免許証「臓器提供意思表示欄」


平成22年に臓器移植法が改正されてから臓器提供者は増えました。

(資料:厚生労働省「臓器移植における現状と課題について」

免許証「臓器提供意思表示欄」


しかし、世界の各国と比べると、日本の提供件数は極点に少ないのが現状です。

(資料:NHK「臓器移植法20年 移植医療の課題」

免許証「臓器提供意思表示欄」

各国の人口100万人あたりの年間の臓器提供件数です。例えば、アメリカは100万人あたり年間28件で、これに対して日本は、0.7件です。欧米諸国の数十分の1、世界の中で極端に少ないことが分かります。
この20年間の登録状況を心臓についてみてみます。
心臓移植が必要だとして登録された人は、20年の累計で1390人います。このうち、今も登録して移植の機会を待っている患者がおよそ600人います。移植手術を受けた人が350人あまり、320人は手術を受けられずに亡くなっています。(2017年8月31日現在)


もちろん、臓器移植には脳死の考え方や宗教観・死生観の違いがあるので、簡単な問題ではありません。
でも、あなたの臓器で助かる命があるかもしれないのも事実です。


「日本臓器移植ネットワークホームページ」をご覧いただき、ご納得いただいた方は、免許証と保険証にぜひ提供の意思をご記入ください。
あわせて、ご家族にもその意思を伝えておいてください。


左:免許証/右:調布市国民健康保険証
免許証「臓器提供意思表示欄」免許証「臓器提供意思表示欄」



平成21年第1回定例会の一般質問「臓器移植」について取り上げました(調布市議会 会議録)。

◆26番(大須賀浩裕 議員)
 次に、臓器医療について伺います。
 日本臓器移植ネットワークによると、日本で臓器の提供を待っている人が、2月末現在で1万2,391人いるのに対して、移植を受けられる人は年間およそ200人しかいません。
 日本移植学会によると、臓器移植法制定後、平成19年5月までに279人が心臓移植候補として登録され、そのうち国内で移植手術を受けた人が同年6月末までで45人、渡航移植が29人、一方で94人が待機中に亡くなっています。
 皆さん、御存じのように需要と供給のバランスが余りにも違うため、日本は臓器移植を海外に頼ってきました。しかし、現在、世界的な臓器不足から臓器提供の自給自足の考えが世界各国で広まり、日本人の締め出しが始まるなど、今後、海外での移植手術は極めて難しくなってきます。
 子どもの場合は、さらに深刻です。臓器移植法は、15歳未満からの臓器提供を認めていないため、子どもの場合、生き延びるには海外に行くしかありませんでした。海外での心臓移植を望んだ子どもは、昨年3月までに95人に上り、うち54人が移植を受けることができた一方で、30人が手術前に亡くなっています。
 海外移植が不可能となり、法の改正がなければ、臓器移植を待つ日本の子どもは死ぬのを待つしかないのです。
 一方、海外に比べて、日本の臓器提供の数は圧倒的に少ないのが実態です。移植学会によると、人口100万人当たりの年間心臓提供者数はスペインが12.5人、アメリカ10.1人、ベルギー8.98人と続きますが、日本は0.05人で、先進国13ヵ国中で最下位となっています。しかし、内閣府の臓器移植に関する世論調査によると、平成20年度の調査における臓器提供意思表示カード、このカードのことです。ちなみに市役所の2階の受付、それから、健康推進課の窓口に置いてあります。
 この裏面に臓器提供するか、しないかの意思表示をします。3つに分かれています。1番目は、脳死の判定に従い、脳死後、臓器を提供します。2番目が心臓が停止した死後、臓器を提供します。3番目が臓器を提供しないという意思表示をします。1番目と2番目の場合に、それぞれ提供する臓器に○をすることになっています。
 この臓器提供意思表示カードの所持率は、前回より0.5%増の8.4%にとどまっているものの、脳死での臓器提供について提供したいと答えた人は43.5%で、提供したくないと答えた人の24.5%を大きく上回っており、移植医療への理解は年々深まってきていると考えられます。
 しかし、意思表示へは結びついていないのが現状なのです。関心はあるのに身近なきっかけづくりが不足しているためと考えられています。
 そこで、健康保険証に自分が脳死になった場合に臓器を提供するか、しないかの意思表示欄を設ける動きが広まっています。
 中小企業のサラリーマンやその家族、約3,630万人が加入する、かつての政府管掌健康保険、現在の協会けんぽは、昨年の10月から新発行の保険証の裏面に意思表示欄を設けました。
 意思表示欄には、保険証に印刷するタイプと、空白部分に印刷したシールを張りつける2つのタイプがありますが、移植ネットワークによると国民健康保険の市町村保険者のうち、実施済みは216団体で、実施予定が48団体となっています。
 近隣自治体では、シール張りつけ型で杉並区、川崎市などが実施し、世田谷区がことし10月からの予定となっています。臓器移植は、不慮の事故でもドナー提供があれば助かる場合があるわけですから、だれにとっても無関係ではないと思います。すなわち提供登録者がふえれば、いざというときに助かる市民の命もふえることになるのです。脳死に対する考え方の違いもあるでしょう。日本独自と言われる本人の生前の書面による意思の制約や、15歳未満の子どもからの臓器提供を禁止する法律など、議論されている点もあり、臓器移植についての考えは人により異なります。市長自身のお考えについて、お聞かせください。
 また、市民に臓器移植のドナー登録を呼びかけてPRをするなど、支援のお考えについてお尋ねします。
 さらに、国民健康保険の保険証の裏面に臓器提供の意思表示欄を設けることを提案したいと思いますが、お考えをお聞かせください。


◎長友貴樹 市長
 次に、ドナー登録の件についてお答え申し上げます。
 平成9年10月に脳死下での臓器提供が可能となる臓器の移植に関する法律が施行されました。この法律では、脳死判定と臓器提供を行うには、本人が生前に書面による意思表示をされていることが重要な要件となっています。
 平成20年9月の内閣府による臓器移植に関する世論調査によると、臓器提供意思表示カードの所持率は、平成20年で8.4%と法律施行から1年後の2.6%と比べて大幅に増加しています。また、脳死後に臓器提供したい人は、平成20年では43.5%であり、提供したくない人の24.5%を大幅に上回っており、臓器移植への理解は徐々に深まっているものと考えています。
 しかしながら、近年、臓器待機者はふえているものの、実際の臓器提供は少数にとどまり、また、海外での臓器移植に見られるように、我が国では15歳未満の臓器提供ができないなど難しい問題も抱えています。
 私は、脳死をめぐる死生観の違いや臓器提供については、人それぞれの思想、信条に基づくものであり、他人に強要されるべき性質のものではないと考えていますが、臓器移植への国民的な理解の浸透がこれからの課題であると認識しております。
 調布市では、ドナー登録については、日本臓器移植ネットワークによるリーフレットや意思表示カードを、関係する窓口で配布してきましたが、さらに臓器移植への理解と登録者の増加を図るため、今後とも配布窓口をふやすなど普及啓発に努め、継続した取り組みを進めてまいりたいと考えています。
 次に、国民健康保険の保険証の裏面に臓器提供の意思表示欄を設けることについてです。
 現在、保険証は世帯単位ではなく、加入世帯の個人ごとにカード式で発行し、裏面には注意書きや連絡先等を記載しております。議員御提案の件につきましては、臓器提供に関する考えはさまざまであり、国民健康保険の加入者全員に配布される保険証に臓器提供の記入欄を設けることは、慎重な対応が必要であると考えています。
 しかし、全国の幾つかの自治体では既に実施していること。また、ことしの10月が保険証の一斉更新時期となりますので、検討課題とさせていただきます。


◆26番(大須賀浩裕 議員)
 取りまとめさせていただきます。御答弁ありがとうございました。
 臓器移植に関して、国民健康保険の保険証の裏面に臓器提供の意思表示欄を設けることについては、市長から臓器移植に関する考えがさまざまであることを理由に、慎重な対応が必要との御答弁をいただきました。消極的で非常に残念だと思います。
 意思表示欄には、お話ししましたように、直接印刷するタイプと、空白部分に印刷したシールを張りつける2つのタイプを御紹介いたしました。確かに、直接印刷するタイプなら強制されていると感じ、嫌だなと思う方がいるかもわかりません。しかし、シールタイプは、裏面の下の部分にシールを張る空欄があるだけです。意思表示を必要な人だけが使います。皆さん、運転免許証をお持ちの方が多いと思います。これ、私の運転免許証ですが、運転免許証の裏面に備考欄があります。違反したら、ここに何か書かれるんですけれども、その備考欄の下に四角い囲みがありますね。この欄には、国家公安委員会が定める書面を張りつけることができますと書いてあるんです。書面とは何でしょうか。実は、この空欄は、臓器移植の意思表示シールを張るためにつくられたのです。これを見て不快に感じる人は何人いるでしょうか。これと同じことが保険証でできない理由が私にはわかりません。
 また、これが国民健康保険証です。この裏面には、下のところに四角があります。注意事項の下に特別の事情がないのに保険税を滞納した場合、保険証を返還していただくことがあります云々かんぬん書いてあります。シールを張るのにちょうどいい大きさなので、私は、意思表示シールを張らせていただきました。
 私がこの問題にこだわるのは、これから世界各国で自給自足主義がさらに強くなり、日本人が海外で移植できなくなる日が確実に近づいているからです。大人でも深刻ですが、子どもには死刑宣告と同じ意味をもたらします。これを避けるためには、15歳未満でも臓器提供ができるよう臓器移植法を改正するしかありません。そのためには一人でも多くの方がドナー登録をして、世論が変わって、そうすれば法改正につながると私は確信しています。積極的な施策展開をお願いいたします。


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    Posted by 大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ) at 22:35│Comments(0)今日の出来事
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