調布飛行場小型機滑走路逸脱事故報告書

大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ)

2009年09月25日 23:01




昨年9月26日に調布飛行場で発生した小型機の滑走路逸脱事故について、9月18日付けで運輸安全委員会により公表された事故調査報告書について報告がありました。

報告書によると事故の概要は「個人所属セスナ式T210K型JA3519は、平成20年9月26日(金)、空輸のためホンダエアポートを離陸し、調布飛行場に着陸する際に滑走路を逸脱し、草地に停止した。同機には、機長及び同乗者の計2名が搭乗していたが、死傷者はいなかった。同機は中破したが、火災は発生しなかった。」

事故原因は「同機が、着陸時にバウンドを繰り返し、機長は着陸復行を試みたが再離陸できなかったため、滑走路を逸脱し、草地の上り段差に衝突及び草地上を横滑りして損傷したものと推定される。同機が着陸時にバウンドしたことについては、機長が行った機首の引き起こし操作が十分でなく接地姿勢が確立できていなかったことによるものと推定される。また、再離陸できなかったことについては、機長が操作手順を十分に確認しないまま同機を操縦し、着陸復行の操作を規定どおりに行わなかったことによるものと推定される。」となっています。


結局、事故原因はパイロットの技術的問題だったことが明らかになりました。

当日、私は地元の消防団第一分団員として現場に駆けつけました。事故を起こしたセスナ機は、滑走路を大きくオーバーランし、飛行場のフェンス直前で右に向きを変え止まっていました(上写真)。

一歩間違えば大災害になっていた危険性があります。二度とこのような事故がない様に、当該パイロットの操縦免許取り消しを含め抜本的な対策を求めます。


動画レポート「調布飛行場小型機滑走路逸脱事故」



運輸安全委員会「航空事故調査報告書(調布飛行場滑走路逸脱事故)」

「航空事故調査報告書一覧」(運輸安全委員会HP)

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