東日本大震災被災地訪問2日目③ 気仙沼市「第18共徳丸」

大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ)

2013年08月16日 23:03

宮城県気仙沼市に入ります。

国道45号気仙沼バイパス沿いには、見事な花壇が整備されています。
この取り組みには、市内の企業、地元の自治会やボランティア団体、中学生など、合計約44団体、約4,000名が作業に参加。
サルビアやブルーサルビア、ベゴニアなどを植栽しています。

気仙沼市ホームページ「花のみち45」





12時20分 東日本大震災の津波で内陸に打ち上げられた第18共徳丸
ここに来るのは私も初めてです。


第18共徳丸は全長60メートル、総トン数330トンの大型巻き網漁船。
気仙沼市のドックに入るため港に係留中、津波によって、港から600メートルあまり離れたJR大船渡線鹿折唐桑(ししおりからくわ)駅近くまで運ばれました。



ガレキや他の漁船が取り除かれて、周囲が更地になった今も、大きすぎて移動できなかった第18共徳丸だけが残っていました。




気仙沼市は、震災の記憶を伝えるモニュメント「震災遺構」として保存を目指し、約2年半にわたり解体が見送られてきました。

共徳丸を所有する水産会社「儀助漁業」(福島県いわき市)は「保存に反対する地元住民が多い」などとして市に解体の意向を伝えました。

市は同社に翻意を促そうと、7月に市内の全世帯に船の保存の賛否を問うアンケートを実施。
約1万4千通の回答が寄せられた結果、「保存の必要はない」との回答が68.3%を占めることに。
「保存が望ましい」は16.2%、「船体の一部や代替物で保存」は15.5%でした。

アンケート結果を受け、菅原茂市長は保存を断念しました。


住民の多くが保存に反対した背景には、共徳丸がかつての住宅街の中にあること、見学者が住宅の跡地に立ち入ることなどもあったのかも知れません。



気仙沼の共徳丸、9日から解体【東日本大震災パノラマ Vol.261】


<参照>
・動画:「震災で宮城・気仙沼市に打ち上げられた漁船の解体工事始まる」(FNNnews)

「気仙沼市、打ち上げ船保存を断念 市民の7割『必要ない』」(MSN産経ニュース)
「第18共徳丸の解体始まる 震災遺構を断念、スクラップに」(The Huffington Post)
「11日で震災2年半 29万人が避難生活 気仙沼の大型漁船、解体始まる」(MSN産経ニュース)




第18共徳丸の近くにある気仙沼 鹿折 復興マルシェで食事しようと思いましたが、混んでいるので断念。


娘が、かき氷を一所懸命に売っている子どもたちの声を聞きつけて買ってきました。




陸前高田市「奇跡の一本松」に向かいます。

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