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2019年02月26日

飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

狭くて危険な飛田給駅西側踏切は、本日2月26日に6m(歩道1m・車道5m)から10m(歩道2m・車道6m・歩道2m)に拡幅され、暫定開放されました。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

平成12年、味の素スタジアム開設に伴うスタジアム通り整備の時に要望して以来、ようやく地元の悲願が実現しましたicon_bikkuri2

(北から南側)
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(南から北側)
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

現在は、踏切に接続する道路の改良工事が行われていて、歩道部分は3月中に、車道部分は4月中旬までに整備され完成する予定です。


この踏切は18年前(4mから6m)と今回(6mから10m)の2回にわたって拡幅されましたが、市の基本姿勢は「飛田給駅前広場の都市計画は、駅北側と南側の都市計画道路が連結されない『旗揚げ型方式』で決定をしているので、踏切拡幅の計画はない」と頑なな姿勢で、拡幅へ方針を転換するまでには、長い年月と多くの方の熱意と努力を要しました。

今回の拡幅に至るまで、三つの大きな転機がありました。
一つ目は、2001年の味の素スタジアム開業に伴い、市が北口駅前広場と幅22m(歩道両側各6m)のスタジアム通りを整備した時です。踏切拡幅のハードルを下げるために運輸省と建設省が協定した「踏切道の拡幅に係る指針(建運協定)」を示して自治会など地元団体が強く要望したところ、当時幅4mだった踏切が西側に2m拡幅され6mとなりました。

二つ目は、2015年、味の素スタジアムと武蔵野の森総合スポーツプラザがラグビーワールドカップ とオリンピック・パラリンピックの会場となり、最寄駅の飛田給駅の位置付けが大きく変わったことです。

三つ目は、1万名を超える署名を集めた「踏切の拡幅を求める陳情」が市議会に提出され、全議員が賛成して採択されたことです。

長年にわたる地域住民の熱意が市の方針を変え、拡幅が実現したのです!


(狭くて危険な旧踏切)
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


これまでの主な経緯を改めて振り返ってみたいと思います。

◯平成13年(2001年)
3月10日に味の素スタジアム(当時は東京スタジアム)が開業。

京王電鉄は飛田給駅を改修。
駅舎を橋上駅舎とし、待機線の3番線を新設。ポイント(線路分岐器)も移設されました。

市は都市計画道路3・3・34号線(スタジアム通り)と北口駅前広場を整備し、道路幅員を22m(歩道部両側各6m)に拡幅。
その際、駅の西側踏切(飛田給1号踏切)の拡幅が大きな課題となりました。

(飛田給駅舎・線路改修に合わせた踏切拡幅の経緯)
・『飛田給駅北口まちづくり協議会』が市に拡幅を要望⇒「拡幅の考えは無い」と市が回答。
・協議会が、建設省と運輸省による「踏切道の拡幅に係る指針」いわゆる「建運協定」の存在を市に確認⇒「そんな指針は存在しない」と市が回答。
・協議会が「指針」を入手して、再度市に存在を確認⇒「担当者が机の中にしまっていたので知らなかった」と市が回答。
※「建運協定」の提示により、拡幅の考えが全くなかった市の方針が一変!
・市に拡幅を再度強く要望⇒市は幅員4mだった踏切を西側に2m拡幅(下写真:緑色部分を含む)し、現在の6mとなる(事業費2,500万は市が負担)。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

blue_right「踏切道の拡幅に係る指針」(建運協定)

飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

「建運協定」はハードルが高かった踏切の拡幅について、建設省と運輸省が協議をした結果、ハードルを下げ、自治体が事業を取り組みやすくしたものです。

地域住民としては、もっと幅の広い拡幅を望んでいましたが、駅南側の道路整備に合わせて再度拡幅されるものと確信していました。
市も「南口駅前広場整備の際、踏切の拡幅も検討する」としていました。



◯平成19年(2007年)9月12日
市議会定例会で一般質問(詳しくはblue_right市議会会議録)。

大須賀「飛田給駅西側の踏切は地区計画区域に含まれていない。このままでは踏切を挟んで両側の道路が広がり、整備されても、踏切は狭くて危険なままの状態になりかねない。踏切の拡幅についての課題は何か。今後、どう取り組んでいくのか。」と質問。

都市整備部長「駅前広場の都市計画は、駅北側と駅南側の都市計画道路が連結されていない、いわゆる旗揚げ型方式で都市計画決定をしている。原則、自動車、歩行者の通行を想定していない。線路を横断する歩行者への機能として、市道西54号線(※飛田給駅公共通路)として24時間の供用を図っており、踏切横断機能の確保が図られている。」と答弁。


◯平成20年(2008年)11月11日
飛田給地域の7団体(飛田給駅南口まちづくり準備会、飛田給自治会、西部飛田給自治会、鶴島自治会、飛田給小学校地区協議会、健全育成推進飛田給地区委員会、飛田給駅南口商店会)の代表者が京王電鉄本社を訪ね、「飛田給駅西側踏切拡幅についての要望書」を提出。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

(踏切についての京王電鉄の考え)
「味の素スタジアムの開設に合わせた踏切の改修時に市が要請していれば、拡幅を前提に整備した。改めて拡幅すれば、約16億円かかる。」



(踏切についての市の考えと地元住民の意見)
(市)旗揚げ型方式で駅南北の駅前広場を整備するので踏切は閉鎖するのが原則。
(住民)車が通過できる直近の道路整備計画が無い。

(市)歩行者と自転車は駅の公共通路を通れば良い。
(住民)自転車はエレベーターに入らない。高齢者と障がい者がエレベーターにどれだけ乗れるのか検証をしていない。北側エレベーターは地下駐輪場から橋上駅への導線を兼ねている。
そもそも、公共通路は踏切対策で作られたのではなく、京王電鉄が費用負担を渋ったため、通路部分を市が負担したので公共通路の位置づけとなった。

(市)「踏切拡幅について住民に説明していない」。
(住民)平成13年の駅北側整備の際、「南口駅前広場整備の際、踏切の拡幅も検討する」と説明した。
平成20年11月19日の飛田給駅南口整備計画説明会で踏切拡幅の案(第3案)を示して説明している。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯



◯平成22年3月
飛田給福祉のまちあるき実行委員会、まちづくり準備会、地区協議会、地域の自治会など地元の8団体が市に「飛田給駅南口まちづくりへの福祉に関する要望 」を提出。


◯平成25年10月28日
飛小地区協議会会長と健全育成飛田給地区委員会会長が吉野利明都議会議長を訪問し、飛田給駅西側踏切について現状を説明し、拡幅の協力を要請。(blue_right2013.10.28ブログ
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯



◯平成27年6月8日(現地時間)
スイスで開催された国際オリンピック委員会(IOC)理事会において、2020年東京オリンピックの会場計画のうち、未承認であった10競技のうち、バドミントン、7人制ラグビーなど8競技の会場についての会場計画が新たに承認、
バドミントン:夢の島ユースプラザ(江東区)⇒武蔵野の森総合スポーツプラザ
7人制ラグビー:新国立競技場(新宿区)⇒東京スタジアム(味の素スタジアム)


◯平成27年9月28日
ラグビーワールドカップ2019の開催都市の一つである東京都の試合開催会場であった新国立競技場が使用できなくなったことに伴う変更により、試合開催会場の変更について、ワールドラグビーにて承認。
併せて,開会式・開幕戦東京スタジアムにおいて開催決定。
・新国立競技場(新宿区)⇒東京スタジアム(味の素スタジアム)


◯平成27年11月12日(現地時間)
メキシコシティで行われた国際パラリンピック委員会(IPC)理事会において、車いすバスケットボールを含む22競技中19競技の会場について承認。
車いすバスケットボール武蔵野の森総合スポーツプラザ

※ラグビーワールドカップ 、オリンピック・パラリンピックの開催会場である東京スタジアムと武蔵野の森総合スポーツプラザの最寄駅となる飛田給駅の位置付けが大きく変わる。




◯平成27年10月1日
飛田給小学校地区協議会、飛田給自治会、西部飛田給自治会、鶴島自治会、飛田給第三自治会、西武自治会、健全育成推進飛田給地区委員会、飛田給小学校PTA、飛田給駅南口商店会、調布地区防犯協会飛田給支部、調布市交通安全協会第一支部、飛田給福祉のまちあるき実行委員会、CIL調布などにより、飛田給駅西側踏切拡幅対策協議会設立
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


◯平成27年10月〜11月
飛田給駅西側踏切拡幅対策協議会が踏切を拡幅するための署名活動を開始。(blue_right2015.11.22ブログ
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◯平成27年11月25日
飛田給駅西側踏切拡幅対策協議会が調布市長に「踏切拡幅の要望書」と署名用紙を提出。署名総数は10,552名。(blue_right2015.11.25ブログ
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


◯平成27年11月25日
飛田給駅西側踏切拡幅対策協議会が調布市議会に「飛田給駅西側踏切の拡幅を求める陳情」を提出。(blue_right2015.11.25ブログ
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


◯平成27年12月16日
市議会本会議にて「踏切拡幅の陳情」が全員賛成で採択


◯平成28年3月22日
踏切拡幅対策協議会役員が京王電鉄本社(多摩市)を訪ね、「踏切拡幅の要望書」と署名用紙を提出。(blue_right2016.3.22ブログ
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◯平成28年3月24日
市議会本会議にて、飛田給駅踏切拡幅に係る「飛田給駅周辺交通環境調査費」500万円を含む平成28年度一般会計予算が賛成多数で可決。


◯平成29年1月17日
市が、「踏切拡幅の検討案」を議会に提示。
検討案では、踏切幅員は約9m(※現計画は幅員10m)。
9mの内訳は、歩道2m・車道5m・歩道2m。(blue_right2017.1.17ブログ


◯平成29年3月22日
市議会本会議で、飛田給駅周辺交通環境整備負担金等7,594万円(踏切設計費7,000万円、南北取り付け道路の設計費594万円)を含む平成29年度一般会計予算が賛成多数で可決。


◯平成29年3月27日
飛田給駅南口の駅前広場・商店街通り(調布3・4・33号線)の道路改良工事が完成し、残るは踏切のみとなる(blue_right2017.3.27ブログ)。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


◯平成29年4月6日
第11回飛田給駅西側踏切拡幅対策協議会が開かれ、踏切拡幅の現状と今後の計画を説明する「住民説明会」を踏切拡幅対策協議会が主催し行うことに(blue_right2017.4.6ブログ)。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


◯平成29年5月11日
踏切拡幅対策協議会主催の「飛田給駅西側踏切拡幅計画案 住民説明会」を飛田給ふれあいの家で開催(blue_right2017.5.11ブログ)。
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯


◯平成30年5月17日
市が「飛田給1号踏切の拡幅及びスタジアム周辺整備に関する説明会」を飛田給ふれあいの家で開催。(blue_right2018.5.17ブログ
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯

狭くて危険な飛田給駅西側踏切(飛田給1号踏切)は、西側(府中側)に約4m拡幅し、現況の道路幅員約6m(歩道1m・車道5m)が、約10m(歩道2m・車道6m・歩道2m)に拡幅されることが発表されました。

踏切の拡幅工事を含めた飛田給駅周辺交通環境整備費は、約3億9,800万円
歳入は、国が1億8,300万円(46%)、都が6,400万円(16.1%)、市が1億5,100万円(37.9%)。
歳出は、踏切拡幅工事(京王電鉄)が3億7,000万円、道路改築工事費2,800万円。


・工事概要(踏切の拡幅とポイント=分岐器の移設について)
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・取付道路の整備について
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・拡幅イメージ
飛田給駅西側踏切拡幅 これまでの経緯
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・取付道路整備ステップ図
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・工事スケジュール(予定)
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blue_rightPDF資料


◯平成31年2月1日
踏切内の遮断機の新設と線路分岐器の移設はすでに完了し、踏切内と踏切に接続する歩道・車道の改良工事等が行われています。
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踏切拡幅のために市と京王電鉄に何度も何度も要望をし続けてきた飛田給小学校地区協議会、飛田給自治会、西部飛田給自治会、鶴島自治会、飛田給第三自治会、西武自治会、健全育成推進飛田給地区委員会、飛田給小学校PTA、飛田給駅南口商店会、調布地区防犯協会飛田給支部、調布市交通安全協会第一支部、飛田給福祉のまちあるき実行委員会、CIL調布を始め地元の皆さん、踏切拡幅のための署名にご協力くださった皆さん、ようやく努力が報われましたface02

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    Posted by 大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ) at 09:00│Comments(0)今日の出来事飛田給の出来事
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