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2011年07月18日

「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目

「調布から!復興支援プロジェクト」の支援第2弾として「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」を行いました。



「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」とは・・・

東日本大震災での津波の被害により、被災地では写真・アルバム・位牌などが散乱していました。
それを自衛隊員やボランティアが、ひとつひとつ集めました。


被災者にとって一枚一枚の写真は、「生活していた記録」「生きていた証」であり、貴重な思い出の残る大切な「宝物」だと思います。

でも、海水と泥に浸かっていたため、何もしなければバクテリアの影響で写真が消えてしまいます。

『プリント写真』は、写真用紙の上に、化学薬品をゼラチンに溶かして塗布しています。
ゼラチンは、動物の皮膚や骨などの結合組織の主成分であるコラーゲンに熱を加え抽出したもので、タンパク質が主成分(wikipedia参照)です。
海水や泥に含まれるバクテリアが、このゼラチンを分解して、その結果、写真が消えてしまうのです。

思い出が消えてしまう前に、少しでも早く、写真を洗浄・乾燥・保存しなければなりません。
写真を救済するボランティア活動が、被災地各地で行なわれています。

石巻市では、市とアースデイ東京タワー・ボランティアセンターが協働で行ってきました。

集まった量は、段ボール箱1,000箱を超えています。
写真の枚数は数十万枚だと思われます。

この活動を手伝うのが、「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」です。

今回は、18日から20日までの2泊3日で行われます。


blue_right思い出の品物(津波による流出物)について(石巻市ホームページ)

blue_right『宝物アクション』にご参加ください!(アースデイ東京タワーホームページ)

blue_right7/9 大川小学校関係の宝物アクション(アースデイ東京タワーホームページ)




6時 調布を出発してマイクロバスで石巻市へ向かいます。

運転担当は大型免許を持っている、鈴木宗貴市議会議員。
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目


ラジオのニュースで、なでしこジャパンのワールドカップ優勝を知りました。

「なでしこ」ばんざ〜いicon01


東北自動車道・上河内SAで休憩。ラー​メンチャーハンセットを頼みました。ついでに、なでしこジャパン優勝記念にカレーパンも。行程は、あと3分の2。
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目


菅生SAで休憩&給油。石巻まであと1時間ち​ょい。
先ほど、石巻市伊原津の相澤さん宅に国領の居酒屋「さくらい」の厨房機器と支​援物質を届けた横山泰治さんから無事届けたと連絡あり。昼に​、落ち合う予定。
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目

三陸自動車道仙台市付近。こんな所にガレキ置場がface08
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三陸道鳴瀬奥松島料金所。自衛隊がまだ頑​張ってます(^O^)/
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目



石巻市に到着。

杉崎海陽さんから預かって来た支援物資のキャットフードを伊原津の相澤さん宅に届けます。
マイクロバスだと自宅前まで行けないので、近くで待機していると、道路側溝掃除のボランティアが活動していました。ご苦労様face02
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相澤さんが乗用車で取りにきてくれました。相澤さんは周辺二十数軒の支援拠点になっていて、支援物資を届けたのは4回目です。
自宅1階が津波で被災しましたが、リフォームして住み続ける選択をしました。
でも、業者の人手が足りないため、リフォームはかなり先になるとのことです。
気長に頑張りましょうface02
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八幡町歩道橋(左)と石ノ森萬画館(右)
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目


厨房機器チームの横山泰治さんに連絡を取ると、石ノ森萬画館臨時事務所を訪ねているとのことなので、事務所前で待ち合わせ。
横山さんらが乗ったトラック(林建設提供レンタカー=感謝)と落ち合いました。
事務所前で手を振っているのが、石ノ森萬画館指定管理者・街づくりまんぼう社長の西條允敏さん。
ちなみに、「調布から! 復興支援プロジェクト」では、6月18日から「石ノ森萬画館グッズ・チャリティー販売」「リカー&フーズ やまぐち屋」(調布市布田2-39-1 旧甲州街道沿い 調布駅より徒歩10分)で行っています(blue_right6/18ブログ)。
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旧石巻市役所に到着。向かいの公民館駐車場では、石巻市ジュニアリーダーサークルの「げろっぱ祭」をやっていました。子どもたちの楽しそうな声を聞くと癒されますface02
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午後の活動は13時再開とのことなので、日和山公園で昼食をとることに。
山頂からは、被災地の様子がよくわかります。
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目



ここで、厨房機器チームの日比生さん、横山さん、水田さん(下写真左から)は調布に帰ります。

先日閉店した国領の居酒屋「さくらい」さんで不要になった食器(ダンボール20箱分)、大型冷蔵庫、大型ストッカー×2、電子レンジなどと支援物資を伊原津の相澤さん宅に届けました。

石巻便のトラックを提供いただいた林建設さん、12日の調布での作業(7/12ブログ)にトラックを提供いただき、出発の17日まで保管してくださった調布清掃さん、ありがとうございました。

お疲れ様でしたface02 気をつけて帰ってね。
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目


金兵衛茶屋に入ります。ここは、5月23日のNHKテレビで放送された「鶴瓶の家族に乾杯」で紹介されたお店です。(右)壁に鶴瓶さんのサイン色紙が。
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鶴瓶さんが食べた味噌おでん。まいう〜face05 メインディッシュは大盛り焼きそば。
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被災地はハエの数が半端でありません。ハエが食べ物にたかるのを見るのは久しぶり。田舎育ちの私にとっては懐かしい風景です。
私の額に止まったハエ(左)とテーブル上のハエ(右)
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旧石巻市役所議会棟に戻りました。
「思い出の宝物を持ち主に返そうプロジェクト」1日目

写真を撮影して保存するCANONチームが作業中でした。
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13時 ボランティア全員でアースデイ東京タワー現地責任者の河内さんから「宝物アクション」の趣旨について話を伺います。
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作業リーダーの「ゆきお」さんから作業手順の説明を聞きます。
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<作業手順>

乾燥が終わった写真が入ったビニール袋単位で行います。
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アルバムの場合は、写真を一枚ずつ慎重に剥がします。
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水につけながら写真の表と裏を刷毛で丁寧に洗います。
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洗浄の仕上げをします。
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写真をタオルで挟んで水分を吸収させてから、洗濯バサミで挟んで乾燥させます.
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洗浄と乾燥の作業開始です。

アルバムのビニールをめくって写真を一枚一枚剥がしていきます。
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きれいな写真は驚くほど少く、ほとんどの写真は無惨な状態です。
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一見大丈夫と思える写真も洗ってみると、バクテリアにやられた部分は触れるだけで白くなります。(下左)アルバムの左下の写真を洗うと右の姿に(顔の部分を加工してあります)。バクテリアをきちんと落とさないとさらに浸食するので、心で泣きながら、心を鬼にして落とします。
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結婚式と子どもたちの写真は涙が出てきます。
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「知世ちゃん」の名前付きの写真がありました。右の写真(顔の部分加工)は、知世ちゃんにミルクをあげるお母さんと思われます。「消えないように!」祈る思いで写真を洗います。
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理由はわかりませんが、同じアルバムにある写真でも残り方が違います。
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知世ちゃんとお母さんの「思い出の宝物」が何とか残りましたicon01
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「思い出の宝物」がいっぱい。
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写真の中には、ほとんど残っていないものもあります。
でもアースデイ東京タワーさんの「捨てるか捨てないかは、持ち主が判断する」との基本方針により、一部でも残っていれば保存しますicon01
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15時30分 本日の活動終了


道の駅「上品の郷」に、日帰り温泉「ふたごの湯」があると聞き、行くことにしました。


途中で5月5日に放送されたNHKドキュメンタリー「大津波“いのち”を救え~石巻赤十字病院・激動の50日~」の舞台、石巻赤十字病院の前を通りました。番組に出ていた病院スタッフは元気にやっているのでしょうか?
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温泉に入って、身も心もリフレッシュface02 復興現場作業員とボランティアが多いせいか、下駄箱の上に長靴が並んでいます。ちなみに、祭日だったのに「復興支援感謝」とのことで平日と同じ料金でした。Good Jobicon_bikkuri
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夕食後、バスで移動中のため見られなかったワールドカップ決勝戦の再放送をじっくりと観賞。
なでしこジャパンのキャプテン澤穂希選手は、府中市の府ロクサッカークラブ出身。長男が飛田給FCにいた時、府ロクと対戦したことがあるだけに親しみを感じます。

澤選手、なでしこジャパン、優勝おめでとうicon_bikkuri2
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    Posted by 大須賀 浩裕(おおすが ひろすけ) at 23:01│Comments(0)東日本大震災・味スタ避難所
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