2015年09月16日
調布震度5弱 続報
9月12日5時49分 東京湾を震源とした地震が発生し、最大震度が調布市で「5弱」を記録した地震の続報です。
<市内の被害状況>
①深大寺南町5丁目の道路で、水道管の亀裂による漏水が発生。
都水道局が対応し、午前中に修理完了。(写真:YOMIURI ONLINE)

②図書館神代分館(西つつじケ丘1-40)で、図書の落下、天井ボードの破損、トイレのタイル割れなどの被害発生。12日は臨時休館。
トイレは一部使用できないものの13日から開館。(写真:朝日新聞デジタル=調布市提供)

③深大寺(深大寺元町5-15)で、高さ数メートルある山門の柱が地震の影響で数センチ程度ずれました。(写真:NHK)

市総合防災安全課に確認したところ、上記の3か所以外、公共施設の被害と市内での大きな被害はなかったようです。
<市内で震度「5弱」と「3」>
今回の地震の最大震度が調布の「5弱」だったため、調布がクローズアップされました。(下写真3点:NHK)



NHKを始め、マスコミのヘリコプター数機が調布上空に飛来。


飛田給1丁目にある我が家では、棚の上の物が落ちることはありませんでした。
私の体感震度は「4」程度。
うちのマンションは免震でも耐震構造でもないので、周囲と揺れの大差はないと思われます。
一方、facebookの投稿を見ると、同じ市内でも「揺れ方」がずいぶん違う様です。
市内の揺れはどうだったのでしょうか。
地震計は市内2カ所に設置されています。
1カ所は調布消防署つつじヶ丘出張所(西つつじヶ丘3-8-3)で、こちらの震度が「5弱」でした。設置者は東京都です。
地震計「調布消防署つつじヶ丘出張所」
もう1カ所は調布市役所(小島町2-35-1)で、設置者は調布市です。こちらの震度は「3」でした。
地震計「調布市役所」
この2カ所の震度が気象庁に報告され、大きい方の震度「5弱」が調布の震度となったのです。
実際に気象庁ホームページを見ると・・・
「震度5弱 調布市西つつじヶ丘、震度3 調布市小島町」となっています。



気象庁ホームページ「地震情報(各地の震度に関する情報)」
産経ニュースによると、気象庁は調布市で最大の揺れを観測したのは、地盤の弱さなど局所的な原因が影響した可能性があるとしています。
「沈み込むプレート内部で発生 気象庁『首都直下地震誘発は考えにくい』」(産経ニュース)
調布消防署つつじヶ丘出張所周辺の地盤はどうなっているのでしょうか?
内閣府の「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」を見てみると・・・
「表層地盤のゆれやすさ」では、7段階中の5段階と4段階の境となっています。



(上右:調布まっぷの神代出張所の左にある「+」が調布消防署つつじヶ丘出張所)
地盤のやわらかさで区分する微地形区分図では、16段階中、14段階「谷底平野」と11段階の「ローム大地」の境となっています。



内閣府「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」
一方、国土地理院「都市圏活断層図」を見ると・・・
調布消防署つつじヶ丘出張所は、沖積低地(数千年前から歴史時代にかけて、海または河川の作用で形成 された平坦地)と下位段丘面(海または河川の作用で形成された平坦地が、約数万~数千年前に離水した台地面)の境に位置している様です。

(上図中「+」が調布消防署つつじヶ丘出張所)
国土地理院「都市圏活断層図」
東京ガスは地震発生時に的確な供給停止判断を行うために、SUPREME(シュープリーム)というシステムを構築。
供給エリア内の約4000ヶ所に、約1平方キロメートルに1基という高密度で地震を感知するセンサーを設置しています。
気象庁の震度観測点は、日本全国で見ても665であり、東京ガスの観測点のほうが圧倒的に多いのです。
この東京ガスのSUPREMEや気象庁などのシステム情報を組み合わせ、横浜市は各地の地震の震度を、地図上にリアルタイムで知らせるサービスを提供しています。このサービスでは横浜市がハイライト表示されています。
(参照:The Huffington Post 「地震でガスが止まった」復旧手順は? 気象庁より観測点が多い東京ガスのSPREMEで各地の震度を把握)
jishin.net横浜市地震情報

jishin.net横浜市地震情報から調布市周辺の東京ガスの地震観測点を見てみると・・・(黄色=震度5弱、緑=震度4、青=震度3)

<震度5弱> 柴崎2丁目、若葉町3丁目第2、深大寺東町1丁目
<震度4> 飛田給1丁目、富士見町4丁目、深大寺元町3丁目、京王多摩川駅前、染地2丁目、国領町3丁目、国領町8丁目、神代団地、仙川2丁目、若葉町3丁目第1
<震度3> 上石原3丁目、富士見町2丁目、下石原1丁目、下石原3丁目、多摩川3丁目、布田5丁目、小島町、調布ヶ丘3丁目
となっています。
調布消防署つつじヶ丘出張所(西つつじヶ丘3丁目)の震度5弱、調布市役所(小島町2丁目)の震度3と合わせ、同じ市内でも揺れ方が大きく違ったことがよく分かります。
今後も地震のたびに、市役所と消防署つつじヶ丘出張所の震度のうち大きい方の震度が調布の震度として発表されます。
大きい方の震度を市の震度とすることに異論はありませんが、今回のように市の全体が同じ震度と誤解される可能性があります。
とりあえず、市は、小さい方の震度も市のホームページや市防災・安全情報メールなどで市民に伝えるべきだと思います。
また、横浜市のように東京ガスの地震データを災害対策に生かす方策も緊急に検討すべきだと思います
<参照>
・道路の水道管破裂…週末の早朝、強い揺れに恐怖(YOMIURI ONLINE)
・東京・調布で震度5弱 広い範囲で揺れ観測(朝日新聞デジタル)
・調布の深大寺 山門の柱ずれる(NHK)
<市内の被害状況>
①深大寺南町5丁目の道路で、水道管の亀裂による漏水が発生。
都水道局が対応し、午前中に修理完了。(写真:YOMIURI ONLINE)

②図書館神代分館(西つつじケ丘1-40)で、図書の落下、天井ボードの破損、トイレのタイル割れなどの被害発生。12日は臨時休館。
トイレは一部使用できないものの13日から開館。(写真:朝日新聞デジタル=調布市提供)

③深大寺(深大寺元町5-15)で、高さ数メートルある山門の柱が地震の影響で数センチ程度ずれました。(写真:NHK)

市総合防災安全課に確認したところ、上記の3か所以外、公共施設の被害と市内での大きな被害はなかったようです。
<市内で震度「5弱」と「3」>
今回の地震の最大震度が調布の「5弱」だったため、調布がクローズアップされました。(下写真3点:NHK)

NHKを始め、マスコミのヘリコプター数機が調布上空に飛来。
飛田給1丁目にある我が家では、棚の上の物が落ちることはありませんでした。
私の体感震度は「4」程度。
うちのマンションは免震でも耐震構造でもないので、周囲と揺れの大差はないと思われます。
一方、facebookの投稿を見ると、同じ市内でも「揺れ方」がずいぶん違う様です。
市内の揺れはどうだったのでしょうか。
地震計は市内2カ所に設置されています。
1カ所は調布消防署つつじヶ丘出張所(西つつじヶ丘3-8-3)で、こちらの震度が「5弱」でした。設置者は東京都です。

もう1カ所は調布市役所(小島町2-35-1)で、設置者は調布市です。こちらの震度は「3」でした。

この2カ所の震度が気象庁に報告され、大きい方の震度「5弱」が調布の震度となったのです。
実際に気象庁ホームページを見ると・・・
「震度5弱 調布市西つつじヶ丘、震度3 調布市小島町」となっています。




産経ニュースによると、気象庁は調布市で最大の揺れを観測したのは、地盤の弱さなど局所的な原因が影響した可能性があるとしています。

調布消防署つつじヶ丘出張所周辺の地盤はどうなっているのでしょうか?
内閣府の「表層地盤のゆれやすさ全国マップ」を見てみると・・・
「表層地盤のゆれやすさ」では、7段階中の5段階と4段階の境となっています。



(上右:調布まっぷの神代出張所の左にある「+」が調布消防署つつじヶ丘出張所)
地盤のやわらかさで区分する微地形区分図では、16段階中、14段階「谷底平野」と11段階の「ローム大地」の境となっています。




一方、国土地理院「都市圏活断層図」を見ると・・・
調布消防署つつじヶ丘出張所は、沖積低地(数千年前から歴史時代にかけて、海または河川の作用で形成 された平坦地)と下位段丘面(海または河川の作用で形成された平坦地が、約数万~数千年前に離水した台地面)の境に位置している様です。

(上図中「+」が調布消防署つつじヶ丘出張所)

東京ガスは地震発生時に的確な供給停止判断を行うために、SUPREME(シュープリーム)というシステムを構築。
供給エリア内の約4000ヶ所に、約1平方キロメートルに1基という高密度で地震を感知するセンサーを設置しています。
気象庁の震度観測点は、日本全国で見ても665であり、東京ガスの観測点のほうが圧倒的に多いのです。
この東京ガスのSUPREMEや気象庁などのシステム情報を組み合わせ、横浜市は各地の地震の震度を、地図上にリアルタイムで知らせるサービスを提供しています。このサービスでは横浜市がハイライト表示されています。
(参照:The Huffington Post 「地震でガスが止まった」復旧手順は? 気象庁より観測点が多い東京ガスのSPREMEで各地の震度を把握)
jishin.net横浜市地震情報

jishin.net横浜市地震情報から調布市周辺の東京ガスの地震観測点を見てみると・・・(黄色=震度5弱、緑=震度4、青=震度3)

<震度5弱> 柴崎2丁目、若葉町3丁目第2、深大寺東町1丁目
<震度4> 飛田給1丁目、富士見町4丁目、深大寺元町3丁目、京王多摩川駅前、染地2丁目、国領町3丁目、国領町8丁目、神代団地、仙川2丁目、若葉町3丁目第1
<震度3> 上石原3丁目、富士見町2丁目、下石原1丁目、下石原3丁目、多摩川3丁目、布田5丁目、小島町、調布ヶ丘3丁目
となっています。
調布消防署つつじヶ丘出張所(西つつじヶ丘3丁目)の震度5弱、調布市役所(小島町2丁目)の震度3と合わせ、同じ市内でも揺れ方が大きく違ったことがよく分かります。
今後も地震のたびに、市役所と消防署つつじヶ丘出張所の震度のうち大きい方の震度が調布の震度として発表されます。
大きい方の震度を市の震度とすることに異論はありませんが、今回のように市の全体が同じ震度と誤解される可能性があります。
とりあえず、市は、小さい方の震度も市のホームページや市防災・安全情報メールなどで市民に伝えるべきだと思います。
また、横浜市のように東京ガスの地震データを災害対策に生かす方策も緊急に検討すべきだと思います

<参照>
・道路の水道管破裂…週末の早朝、強い揺れに恐怖(YOMIURI ONLINE)
・東京・調布で震度5弱 広い範囲で揺れ観測(朝日新聞デジタル)
・調布の深大寺 山門の柱ずれる(NHK)